2026-04-01から1ヶ月間の記事一覧
夏といえば花火酒宴。 黒天に咲く絢爛たる百花繚乱に酔うことは、人生の煌めく栄枯盛衰を追憶するのに近い。 夏の夜空に、そんな回り灯籠の影絵のような交互を見てしまうのは自分だけだろうか。 それだけではない。 喧噪の空隙に垣間みる静寂──。 夏というの…
当ブログで掲載している落語紹介記事はたんに筆者が呑み屋で酒の肴的に話題にするのを落語を知らない相席客のための補助として書きしたためているにすぎないものなのですが、ところで呑み屋での話題といえば、いつの時代でもたとえば職場への愚痴が多いもの…
蔵書を漁っていて脈絡もなく、菊池寛『藤十郎の恋・恩讐の彼方に』(新潮文庫、1970年)をご紹介。 本書はいわゆる"大衆小説"のなんたるかを体現したような位置づけの作品といえるのかもしれませんが、あるいは批評の界隈で文学性どうこう芸術性うんぬん、…
前々回の茶碗、前回の茶碗ときて、骨董噺つながりで、今回は『猫の皿』という小品をご紹介。物価高の昨今、モノの価値とはなんぞやと思い返してみる意味でも、おもしろい作品です。 ◾️ あらすじ 果師(はてし、はたし)という生業(なりわい)をご存じだろう…
先回に引き続き、今回も内田百閒の随筆、『御馳走帖』(中公文庫、1979年)をご紹介。 食をテーマにはしていますが、そこは百閒先生なので、ありがちな美味いもの自選集のごとき内容とは一味違った趣きで書かれている、こちらも名随筆といえるでしょう。 推…
春といえば花見酒宴。 こういう連想はまこと気分がよく、日本のこういった風流は未来にぜひとも残してほしいと思うところである。 それとまた、春ということばから個人的に連想することがあって、 それはいつだかの春、行きつけの呑み屋の常連のあいだで流行…
本日【落語】記事2本目投稿。並行して紹介した上方落語の「はてなの茶碗」つながりで、こちらは江戸前の「井戸の茶碗」をご紹介。 はてなのほうとは違って、こちらの井戸茶碗のほうは、正真正銘、由緒正しきリアル骨董茶碗で、それがひょんなことから世に御…
今回は、このブログサービスの名にかけまして、「はてなの茶碗」というお噺をご紹介。この演目、上方落語の代表的な作品で、とても小気味いい快作であります。舞台となるのは京都で、江戸前とは異なるおおらかさ、たおやかな趣きがあるが、そこはそれ、落語…
読書というのは、人によって読み取るポイント、興味関心のポイントがもちろん異なっていて、そして同様に、笑い、思わず笑ってしまうポイント、つまりは「笑いの壺」というものも、人によってそれぞれ異なる、ということがあると思います。 今回はそんなこと…