粗忽長屋で蒟蒻問答

無駄な方便、無用の用、脳味噌を棚卸する、そんな雑草咄しと落語と書見

2024-01-01から1年間の記事一覧

【読書】"事実は小説より奇なり"のアメリカ的集成──『ナショナル・ストーリー・プロジェクト Ⅰ・Ⅱ』(ポール・オースター編)

当ブログの【読書】カテゴリーをリニューアル・リライトしました。 リニューアルに際してあらたに推しの1冊として、ポール・オースター編、柴田元幸他訳『ナショナル・ストーリー・プロジェクトⅠ・Ⅱ』(新潮文庫、2009年)をご紹介。 こちらの本、当ブログ…

【お知らせ】「読書」カテゴリーをリニューアルしました

あらたに記事カテゴリー「【読書】書見寸評」をリニューアル・リライトしました。 読書案内記事群となります。 書評というほど堅苦しくはなく、日々の閑つぶしになる本たちを独断と偏見であげつらった、イチ読本おすすめ記事たちです。 興味のおもむくままに…

震えながら安堵する場所

呑み屋でこんな話を聞いた。 数年前からソロ・キャンプを趣味とするお客がいて話をしたのだが、最初のうちはいろいろなキャンプ場へと足繁く通っていたが、最近はほぼ一択、いちばん気に入っている、とあるキャンプ場にしか行かなくなったという。 この趣味…

表か裏か

近所に美味いナポリタンを食わせる喫茶店がある。 たまにふと思い出しては無性に食いたくなる味で、先日、ぽかりと空いた時間ができたので、舌先に誘われるまま、ふらりと立ち寄ってみた。 最近は若者のあいだで昭和レトロ風というものが流行っているそうだ…

【落語】蒟蒻問答/餅屋問答

落語のなかでも、よく知られた演題であるこのお噺し。江戸寄席で「こんにゃく問答」、上方落語では「もち屋問答」と呼ばれ、噺家のなかでも客ウケが良いとされる、華やかな名作といわれています。 登場する人物たちもみな個性的で、噺のスジもよく練られてお…

【落語】粗忽長屋

この噺、大袈裟なもの云いになるかもしれませんが、落語的発想の粋を集約したような超現実的なおはなしとなります。 しかも「ボケ」の究極形といえるかもしれない一言が飛び出す、瞠目すべき展開と落ち(サゲ)。 落語の世界の扉を開ける最初の一話としても…

ハンドル捌き

休日の昼下がり。 とくにやることもなし、居間でトドのようにゴロゴロしていたところ、なにやらカミさんの癇に障ったのか、叩き起こされて、どこかに出かけてこいと言われる。 と言われても、行きたいところもなし、どうしようかなと逡巡しつつも、そういえ…

歯の浮く連帯

男同士の奇妙な連帯感というものは、ときに唐突にやってくるものである。 その日も偶然だった。 若かりし時分、およそ20年前の話になるが、以前に働いていた勤務先での出来事である。 その日、少々、気の重くなる、憂鬱な仕事をまわされたのだが、それは自…