今回は個人的な趣向を前面に押し出して、個人的に傑出誉高いとおもっている当演目をご紹介。 初見の方には「だくだく」ってなによ? と皆目見当もつかないかと思われますが、まあ、そこはそれ、あらすじからご賞味ください。 これほど馬鹿馬鹿しくも「遊びご…
本日は、当ブログ的には若干ケの色をかえて、清水克行『室町は今日もハードボイルド──日本中世のアナーキーな世界』(新潮文庫、2024年)という本をご紹介。 「室町時代」というと、歴史好き(歴オタ除く)の方々からしてみても、おそらく"マイナー"な時代…
地上波のテレビ番組を視聴しなくなって久しい。 ということで、茶の間ではもっぱら YouTube を観ているのだが、YouTube だけを観ていると、世の中の流行り廃りがわからなくなるときがある。 これがわたくし個人だけの"錯誤"にあたるのかはわからないが、挙…
いつの時代もどうやら身の毛のよだつ恐い話聞きたさというのは人の心理に息付いているようで、怪談というのは時を跨いで一定の需要があるようです(最近では都市伝説というくくりに含まれるのでしょうか)。 今回紹介する「一眼国」はそんな怪談絡みのネタな…
今回紹介する本はタイトルそのまま、奥野克巳『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』(新潮文庫、2018年)なのですが、まずもってこの本の問いの立て方がじつに興味深い。 まずはそこから読んでほしいのですが、先史か…
どうやら最近、どういうわけだか「地獄」がブームだとか。 地獄をテーマにした企画展や各地の寺社仏閣・資料館などの「地獄詣で」などが活況だそうで、死後の世界への関心の高まりといおうか、死後の手続きを先取りせんばかりのお参りに熱心な流行だそうであ…
良書というのは読後に読者の内面に確実になにかを残す。そしてそういった本とはまず出会えないといっていい。 その邂逅は稀なもので、だがしかし今回は、そのような千金に値する良書、稲垣栄洋『生き物の死にざま』(草思社、2021年)ならびに稲垣栄洋『生き…
冬といえば雪見酒宴。 こうして四季を追いかけると、日本人というのは風流にカコつけて年中酒を呑んでいるんだなぁ、と思わなくもないが、まあ、それはこじつけだろう。 ところで、学生の頃、アルバイトで葬儀屋の手伝いをしていたことがあったのだが、そこ…
いつだったか、行きつけのバーのマスターから、ワイワイ楽しく喋りたい客と、独りで静かに呑みたい客の座席の誘導がむずかしいという苦労話を聞いたことがあります。 なるほどバーだから多様な客も来ようというもので、さすがプロの配慮はそこまで行き届いて…
物価高騰の昨今、生活の質を見なおす気運が高まるなかで、当ブログがそういった意識改革を促す? 意図でご紹介したいのが、中崎タツヤ『持たない男』(新潮文庫、2015年)という本です。 いわゆる「断捨離」啓発本に分類されるであろうエッセイなのですが、…
つい先日、呑み屋であった出来事。 店に入ってきた客が「マスター、つまみはいいから」といったのを、違う客のリクエストでたまたまテレビの音量ボリュームをいじっていたマスターが「え、そのままでいいの?」と切り返して笑いを誘うという場面が。 入って…
本日は、世に転がる金言・名言集とはおもむきの異なる、「絶望名言」なる"ネガティヴ・ワード"を蒐めた、フランツ・カフカ著、頭木弘樹編訳『絶望名人カフカの人生論』(新潮文庫、2014年)をご紹介します。 ポジティヴ・ワードを唱えていれば人生良くなる…
秋といえば月見酒宴。 と、云いたいところだが、こちらの風流にはほとんど馴染みがない、というか、これまでとんと縁がなかった。 いま現在、お月見の風習を続けておられる方はいるのだろうか。 秋口の満月の日というのは毎年変わるわけだから、風物行事とし…
せわしない現代とは対照的に、江戸の世は天下泰平。 だからこそ暢気さもここに極まれり、といった噺を本日はご紹介。 この噺、落語のまくらの常套句である「毎度ばかばかしい」を地でいく内容なのですが、なんというか、そこがなんともいえず羨ましい、ただ…
今回も極私的推しの本、古東哲明 『瞬間を生きる哲学 〈今ここ〉に佇む技法』(筑摩選書、2011年)を紹介させていただきたいのですが、この本をおすすめしたいのは、表題にあるとおり、「現代はなぜ、先のことばかり考えさせられるよう仕向けられているのか…