粗忽長屋で蒟蒻問答

無駄な方便、無用の用、脳味噌を棚卸する、そんな雑草咄しと落語と書見

屹立

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家の近所に鷺が飛んできた。

写真中央の白い点がそうである。

屋根の向こうには用水路があるだけの場所である。

 

なぜ、ここに?

 

そう、思った。

 

調べてみると、集団で飛来する地域では害獣認定の憂き目にあっているところもあるそうである。

実害にあわれている方々は苦々しく思われているのだろうが、そのような実状に、そこはかとなく哀しみを感じてしまうのは、なぜだろうか。

 

ほんの数瞬の出来事だったが、細い足で一羽、屹立する姿に、どこか峻厳なものを感じてしまった。

そして、飛び去るうしろ姿に、ほんものの優美さを見る思いがした。